2008年11月18日火曜日

素晴らしき台湾野球“球迷”隊


アジア各国のプロ野球チャンピオンチーム同士で競う『アジアシリーズ』は、結局埼玉西武ライオンズが優勝し、この大会日本勢の4連覇となった。渡辺監督はリーグ、クライマックス、日本シリーズとあわせて4度宙に舞ったことになる。

決勝までの道をたどると、西武は韓国のSKワイバーンズに3-4で敗れたものの、台湾の統一ライオンズを2-1で破った後、中国の天津ライオンズに16-2で大勝した。SKが統一に4-10で敗れる波乱があったため3チームが2勝1敗で並んだが失点率で西武と統一が決勝に進んだのであった。
決勝は統一の健闘と西武の貧打で投手戦となり9回裏まで0-0という緊迫(?)の試合となったが、二死一塁から佐藤の中前安打で、一塁ランナーの石井が長躯ホームインしサヨナラ勝ちという劇的な幕切れとなった。

西武の偉業達成に別にケチをつけるわけではないが、けが人や外国人選手の帰国でスタメンのうち3人だけしかレギュラーがいないというシャビーなメンバーで戦わざるを得なかったことは、罰ゲームとさえ言われる過密日程という面では同情する部分も多々あるかもしれないものの観るものにとって極めて興を削ぐことになったのは残念な限りである。さすがに、岸、湧井のエース級の投手力は素晴らしかったが、実力で差がある中国を除き、韓国には力負けし、統一にも辛勝という結果にもかかわらず優勝できたのはラッキーとしか言いようがない。
そんなベストの力で臨むべくもない事情もあってだろう、毎年、観客動員も視聴率も取れないので、今大会から冠スポンサーのコナミが降りてしまいテレビ中継もCS局のJスポーツのみ ということで大会の存続そのものを疑問視する論調がにわかに聞こえ出したのもいたしかたがないのだろう。

それでも台湾や韓国からの(特に台湾の)熱心な応援は毎回本当に感心する。日本のパターナイズされた応援コールや歌に比して本当に終始一生懸命にかつ、めちゃくちゃエンジョイしている彼らの応援風景を見ていると微笑ましくなってくる。野球観戦を“楽しむ”原点を逆に教えてくれるようで、毎年彼らのベンチサイドで一緒に応援するのを楽しみにしていて今年も楽しませてもらった。
彼らの熱い応援がある限り、日本側のモチベーションがいかに低かろうがこの大会の存続する意義は大きいと個人的には確信している。
台湾は今年、再び八百長スキャンダルに見舞われ来季からついに4球団でリーグの覇を競うことになっってしまった。むしろこちらのほうのリーグ存続のほうが心配である。

実力的にも日本とアジアの差は縮まり試合自体もスリリングとなってきた。
大会のレギュレーションややり方しだいではまだまだ盛り上がる方策はあるのではないだろうか?

なんといっても悲願の初優勝に向け来年も底抜けに明るい応援席の彼らに再会したいものである。




辛苦了
再見!

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