2010年3月14日日曜日

タマラに会ってきた午後


Bunkamuraザ・ミュージアムで公開中の「レンピッカ展」を観にいく。

ポーランド出身の女性画家タマラ・ド・レンピッカ(1898~1980)は、思春期を過ごしたロシアから革命で追われ1920年代のパリで活動を初めた。そのキャンバス一杯に大胆に描かれた官能的な人物像、金属的な光沢の色彩は一世を風靡しアールデコの代表的な画家といわれている。第二次大戦下アメリカへ亡命し、いつしか忘れられた存在になっていたのだが、近年アールデコ時代の再評価の中、当時の雑誌の表紙の復刻から若い編集者によって発掘され、マドンナはじめ再び彼女の作品、生き様から強い影響を受けるアーチストも数多く出てきている。

“美しき挑発”と題された今回の展覧会だが、『緑の服を着た女』(1930)に代表される個性的で力強い美しき女性像を描いた彼女の作品の数々が展示されているだけではなく、実際に当時美貌のアーチストとして自ら車を運転し、シャネル、スキャバレリ、グレといった最先端のデザイナーたちのドレスで着飾った本人の写真や貴重なムービーフィルムまで公開され、まさにレンピッカその人にスポットを当てた構成となっていて、当時の時代そのものの一端が切り取られているようで興味深い。

特に当時タマラによってその表紙を彩ったドイツのファッション誌『ダーメ』の実物も展示されており、職業的な興味もあったのだが、その重厚なつくり素晴らしいアートワークに感嘆させられた。

春を感じさせる暖かい午後のひと時、狂乱と爛熟、そして退廃の1920年代のヨーロッパの息吹にしばし浸っていた。会期は5月9日まで、もう一度タマラに会いに行きたいと思っている。

●美しき挑発 本能に生きた伝説の画家 レンピッカ展
Bunkamuraザ・ミュージアム 3/6(土)~5/9(日)

2 件のコメント:

Nakamura さんのコメント...

ポーランド女性は魅力的でしょ?
遊びに来てください。 Zenon

秋山光次 さんのコメント...

タマラのプロフィール見てみると私生活的には大変な人ですw
まあ芸術家だから仕方ないかもしれませんが妖艶な人ですが個人的にはあまりつき合いたくないかも。
以前知り合いだったM嬢も美人でしたが社会がすべてばかに見えるような激しい性格の人で引きまくってましたっけ。

ポーランド女性がみんなそうだというわけではありませんよ!
ワルシャワ、そのうち遊びに行きます。