2009年6月22日月曜日

痩身の大捕手


西鉄黄金時代、不世出の大投手・稲尾和久の女房役だった和田博実氏が22日、すい臓がんのため72歳の生涯を終えた。一昨年、先に旅立った、稲尾の後を追うかのような訃報であった。

大分県立臼杵高校から1955年に西鉄ライオンズに入団。翌年から年齢的に衰えの見えた日比野武にかわって野武士とうたわれた最強チームのマスクをかぶり、年齢の近い同県人のエース・稲尾と若きバッテリーを組み伝説の日本シリーズ3連覇に貢献し、その後も18年の長きにわたりライオンズの不動の正捕手として平和台のホームを守ってきた。
生涯成績 1565試合出場、打率.257 1164安打、100本塁打、121盗塁。

珍しく痩身のキャッチャーだった。しかもチームきっての俊足でどこからみても遊撃か外野手、打順も1番、2番がふさわしいようなスマートな選手だった。背番号12(当初は47)は20の池永、24の稲尾と並んで憧れだった。
今年の正月、マスターズリーグの試合ですぐ近くまで行けるチャンスがあって、サインをもらうべく福岡ドンタクズの試合前、ベンチ裏で子供のようにどきどき心ときめかせながら練習が終わるのをずっと待っていたのに、その時は会うことがかなわなかった。なんとも心残りである。

こころからのご冥福をお祈りいたします。

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