2008年7月18日金曜日

消え行くコマ劇場でシャウトする  劇団新感線


昨夜は久々芝居を観にいく。
ずいぶんと前に、演劇好きの若いライターの女性のお誘いもあって前売りを買ってもらっておいたのだが確かに前評判が高く、一部の当日券(見切り席)を除いてキャパ2千のコマ劇場にもかかわらずすぐにソールドアウトだったそうである。
観にいったのは劇団☆新感線の『五右衛門ロック』。主演の古田新太に加え、松雪泰子、江口洋介、北大路欣也、川平慈英、濱田マリ、森山未來といった豪華客演陣を迎えての4時間にわたる(20分の休憩はさむ)一大音楽劇である。

4時間という長丁場は相当身体にこたえるかなと心配していたが、なんの、歌あり、踊りあり、活劇あり、笑いありーので、息つく間もない。まあ、あまり考えないで済むエンタテインメントとしては充分楽しめた。

豪華キャストの見所をこれでもかと用意しているだけあって、主役の古田新太の五右衛門の存在感が希薄になってしまうほどだったのだが川平慈英と右近健一扮するイスパニア商人の怪演振りはなかなか笑かした。江口洋介や松雪泰子の三のセンも結構良い味を出していたし歌が上手いのも驚きだった。
席が前から3列目という舞台の至近距離だったので、役者の表情がよく判るのは良いのだが、コマ劇場の名前の由来となる巨大な回転式円筒状のせりあがりも舞台に近すぎて視界からはずれてしまうし、客席の通路を使う演出も多かったので振り返って追わなければならなかったのが難といえば難だったかもしれない。

アフターステージは芝居系ということもあって、同行のお嬢さん方3人をお連れして三丁目の『かり屋』に空腹を満たしに行ったのだが、両手に余る花というよりも傍から見れば女子大生を引率するセクハラ教授ぽい構図なのかもしれん。こちとら新感線も初めてでハナから最近の演劇の話題なんぞにゃ付いていけるわけもなし、いきおいテラヤマだの第七病棟だのと、いにしえの昔話をついついカタッテしまうというオヤジの本領発揮。これも悲しい年寄りのサガゆえどうか堪忍してくだされ。

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