2017年2月1日水曜日
週間呑みアルキスト1.1~1.31
●1月1日
毎年恒例の天皇杯サッカーは、今年は吹田スタジアムでの開催のためテレビ観戦。久々に元旦は家で朝からお屠蘇、ワインで一日中テレビの前でスポーツ観戦。今年の世界を展望するに、トランプの大統領就任で先行きが思いやられる。不寛容と自己中心の圧力が世界を覆うのだろうか?日本の環境もどんどん右傾化が進む。本当に住みづらい国へと突き進んでいる。年頭から酩酊。
●1月2日
こちらも恒例、秩父宮でラグビーの大学選手権の準決勝2試合観戦。天気に恵まれ穏やかな気候の中、バックスタンドで久々にコマを進めてきた同志社を応援するが、過日の栄光は面影もなく、東海大に完敗。事務所に立ち寄り年賀状をピックアップ、三崎稲荷神社で初詣。
●1月3日
朝から箱根駅伝テレビ観戦。青学圧勝。もはや強すぎてあまり感動もなし。またあの調子のいい監督がメディアに出まくるのかと思うと、うんざり。
●1月5日
6日の締め切りを抱えていたので、仕事的には3日から稼働。なんとか提出が終わったのもつかの間この日はJ出版への企画プレゼンを1月半ばに控えて打ち合わせを早々にやろうということで、編集者のSM氏、NG氏が来社。終了後会社の近所の『路地裏バルO's』で会食。
●1月6日
隣の『明治屋2nd』にて常連客SG氏の誕生会。ちょっとだけ顔を出し、また社に戻り原稿書き。
●1月7日
横浜黄金町まで遠征し『シネマジャック&べティ』で、台湾で大ヒットした青春映画「私の少女時代」を鑑賞。千葉のダブロイド紙の仕事を始めて以来、このくらいの距離に出歩くのが苦にならなくなった。しかも地元から有楽町線で横浜まで座って直行できるので、ここの映画館はラインアップもいいので充分行動エリアになりそう。
●1月11日
J出版プレゼン用ダミー制作で曙橋のデザイン会社MM社で打ち合わせ。終了後元K社の大先輩で広告部OGのTMさんが経営する荒木町のカフェ『ゑいじう』を覗いてみるが、貸し切りのためTNさんに挨拶だけして帰社。
●1月14日
豊洲新市場の汚染調査で環境基準の79倍のベンゼン検出とのニュース。これで完全に豊洲の移転は凍結だ。考えてみれば当初から分かっていたいわくつきの土地。理研のためにごり押しした石原慎太郎の罪は重い。
●1月15日
仕事との関係で幕張メッセで開催中の『オートサロン』見学。若い世代に車が売れないと言われる昨今だが、多くの人出で意外と人気が落ちていないのにビックリ。
●1月16日
仕事帰りに飯田橋まで歩く。途中何年かぶりに富士見の志那そばや『びぜん亭』へ。店主も覚えてくれていたみたいで「まだ続けていますよ」とニコニコ顔で出迎えてくれる。オーソドックスなしょうゆ味にとろけるチャーシュー、好みの固ゆでの味付けたまご、昔ながらのシナチク。味は全然変わらず。
●1月17日
杏雲堂病院にて、ピロリ菌除去の結果を聞きに行く。20%の人は再投薬になるらしいが、年末1回目の薬で薬疹が出て苦しんだので、再投薬はビビっていたが、結果はOK.これで胃がんの危機が全く回避されるというわけでもなさそうだが、まあひとまずうまい酒が飲めれば良しとするか。
●1月19日
K社時代の後輩ID氏とNM氏の誘いで神保町にて新年会。最近この地区にも雨後の筍のように新開店している肉バル。そのうちの一軒の『肉はち』へ向かう。鍋と焼き物のコース、そこそこうまくてコスパも良かった。ID氏は一昨年K社を辞めていたが某BS局への就職が決まったとかで乾杯する。頑張って仕事持ってきてほしいものである。
●1月20日
兄夫婦の呼び出しで銀座の中華料理『過門香』にて会食。京橋のテアトル試写室へ行くときの通り道にあるので、高そうなバブリーな店だなという認識だったが、意外と料理の値段はそれほどのことはなかったし、料理もまあまあといったところでありがたがるほどのこともなかった。料理が食いきれずに打包(テイクアウト)してもらう。台湾にいたためか全く抵抗なし。結果翌日は朝から中華。
●1月21日
会社で経理処理作業。新宿三丁目の『博多天神』で腹ごしらえしてから、この日初日のゴダールの『はなればなれに』のレイトショーへ。アンナ・カリーナのキュートな魅力にノックアウト。
●1月22日
62歳の誕生日。Facebookのお祝い書き込みに都度返信。合間を縫って渋谷のUPLINKにて、チェット・ベイカーの伝記映画『ブルーに生まれついて』鑑賞。終了後代々木上原まで歩き『ナタ・デ・クリスチアーノ』でチキンパイとエッグタルトを仕入れる。かえって即、チェット・ベイカーのCDで余韻を楽しみながら家呑み。
●1月24日
新宿二丁目の『t’s bar』に初出勤。カウンターに隣り合わせたパフォーマンスアートを踊っているという若い女性と話し込んでいるうちに終電を逃し、今年初タクシー帰宅。いかんいかん。
●1月25日
高校時代の友人IN氏とNM氏と新年会。わが社の近所に勤め先があるIN氏が2~3日前にふらっと立ち寄ってくれたことから飲み会が実現。久々に神楽坂の『和らく』で食事後、暗闇坂の割烹『寿』で2次会。ここも数年ぶり。大女将も女将さんも健在。終電間際まで昔話に花が咲く。
●1月27日
デザイン会社MM社がポスターデザインを担当したつてで招待券をいただいた国立東京博物館の『春日大社 千年の秘宝展』へ、編集SM氏と鑑賞。鑑賞後MM社の女性スタッフと合流できればと思っていたが時間があわず、二人で上野の飲み屋街へ。当初目指した人気の居酒屋『大統領』は金曜日と会って超満員。仕方がないので飛び込みで入った『東屋』という居酒屋で席を見つけるが、ここが大当たり。もつ鍋にホッピー、焼き物、揚げ出し豆腐で2000円ALL。しかもどれも美味い。神保町に戻って『明治屋2nd』で一週間遅れの乾杯でお祝い会。
●1月29日
遠藤周作原作&マーチン・スコセッシ監督の『沈黙 サイレンス』を地元のシネコンにて鑑賞。重いテーマ故色々と考えさせられる。深夜までちびちびと家呑み。
●1月30日
午前中にかつてお世話になった編集制作会社SB社のHK社長と新宿御苑の『もち豚しゃぶしゃぶ武蔵』でランチミーテインング。K社時代の昔話を社史のネタとして取材だったがいろいろと面白い裏話が聞ける。午後は芝大門のJ出版にてプレゼン。編集SM氏、NG氏と浜松町のパブ『82 ALE HOUSE』にて反省会。
●1月31日
あっという間に1月が終了。会社のバランスシートの数字にため息。いつまで続けられるのだろう。
『明治屋2nd』から『t’s bar』にはしごして帰宅。
2017年1月2日月曜日
週間呑みアルキスト12.1~12.31
●12月5日
企画会社M社のSM氏とプレゼン用のデザインを依頼していた曙橋のデザイン会社MMで打ち合わせ。終了後にBar『461』で軽くアフターミーテイングの一杯。
●12月9日
昨年末に亡くなったK社時代の先輩SM氏の偲ぶ会がやっと実現の運びとなった。発起人の一人として日中、小平霊園まで出向きSM氏の墓前に報告後、会場の竹橋『如水会館』へ。SM氏が生前従事していた広告部関係の人たちに絞ってお知らせしていたが、SM氏のお人柄なのだろう大勢の参加者が集まり盛会だった。在りし日の姿が動画で紹介され、沢山のエピソードも披露され、なかなかいい会となったように思う。会終了後K社時代の後輩のWR氏、FN氏と神保町のダイニングバー『LIBERTE』に流れる。
●12月12日
浜松町のJF出版に企画のプレゼンテーション。M社のSM氏と終了後、浜松町の居酒屋の名店『秋田屋』でもつ焼きをつまみながら反省会。きょうびなかなか持ち込み提案型のプレゼンは厳しいがなかなか面白い企画だけにうまくノッテくれればいいのだが。
●12月21日
デザイン会社MM社のOG社長に、K社の社史制作のため30年前のK社での関わりなどの昔話を聞く。編集のOK氏、K社のIW氏、OT氏と終了後に荒木町のスペインバル『carino』で会食。ワインをしこたま呑んだため帰りの電車で熟睡、駅を乗り越してしまう。
●12月22日
ライターのTM嬢、SM嬢と忘年会。神保町の路地裏のこじんまりしたイタリアン『TAKA』で食事後、みな同じ方向に帰る都合から高円寺へ移動し『LAMAS Irish Pub』にて2次会。大雨にたたられこの時期タクシー乗り場も行列だったため、荻窪まで電車で移動しダイニングバー『寄港地』で深夜まで延長戦を決め込む。
●12月25日
クリスマスということで恵比寿ガーデンシネマにクリスマスがテーマの映画『Smoke』のリバイバル公開を観に行く。せっかくのクリスマス、そのまま帰るのもしのびないのでn越境的なサッカーフリークのたまり場『Footnic』に立ち寄る。
●12月26日
スポーツ関係の現場の皆さんと忘年会。ライターのFE氏、カメラマンのKG氏、編集のHR嬢と神保町の居酒屋『闌(たけなわ)』へ。コスパが売りの神保町ではちょっとと高めのお店、結構飲み食いし予算もオーバーしたのでおとなしく1次会で終了。皆さん仕事柄年始はかき入れ時なのでまだまだ仕事が続くため自重が吉。
●12月29日
事務所の隣のスタンディングバー『明治屋2nd』の忘年会に御呼ばれしていたが、なかなか仕事が収まらず結局店じまいする寸前に立ち寄って、一杯だけ参加。1年間お世話になりました。
●12月30日
高校時代の友人たちと恒例の忘年会。練馬のジンギスカン『伍大』に13名が集合、羊肉を何度もお替りし皆全然枯れていない。年恰好はそれなりに爺いになったがちょっと酒が入ると完全に高校時代のメンタリティに逆戻り。来年の再会を期す。
●12月31日
午前中に両親の墓参りを済ませ、午後から自宅で高校ラグビー中継をテレビ観戦しながらだらだらと呑み始める。あっというまに特に何をなしとげたというわけでもなく1年が過ぎ去ってしまった感じだ。しかしながら世界的にはテロや内戦が激化、どこの国でも偏狭な愛国主義が跋扈し、嫌な方向性にぐっと傾きだしている。日本もその例外ではない。リベラルな年寄りには住みづらい世の中になっていくんだろうが、まあ、くよくよ考えてみたところで状況が好転するわけでもなし、少なくとも身体だけには注意して来年も呑み歩けることだけを願うことにしたい。
2016年12月10日土曜日
週刊呑みアルキスト11.1~11.30
●11月4日
仕事帰りに新宿二丁目の『t’s bar』に寄り道して飲んでいるとEB社のST氏、K社の若手営業マンが合流。終電間際になってST氏らが「今一番はまっている」というラーメン屋に誘われるが、さすがに吞んだ後のラーメンは身体を考えてパス。
●11月7日
企画会社をやっているSM氏、とライターNG氏と打ち合わせ。車関係の企画で久々に面白いプレゼンになりそう。終了後SM氏と『東京アチコーコー』で軽呑み。
●11月8日
TT誌の年末号の仕事で住友電工陸上部の渡辺康幸監督を取材。赤坂見附から新宿三丁目経由で帰社する際に、遅い昼食をとることに。以前誘われたEB社ST氏ご推奨のラーメン屋を思いついて、その『煮干し中華そば鈴蘭新宿店』を訪問。煮干しだしのオーソドックスなスタイルだが、まあまあ美味かった。聞けば鯛のアラでだしをとるラーメンを限定で出すこともあるらしい。そっちのほうになんとなく惹かれてしまう。
●11月12日
先月に急逝された高校のマスコミ会の先輩IW氏の偲ぶ会に参加。会場はわが事務所の近くの学士会館。ビジネス誌DM社の編集長から同社の社長を務めた人だけに、弔辞が9人も連続したのには閉口したが、IW先輩の功績をあらためて認識させられる。IW氏と同期の先輩AB氏、ON氏、TK氏につかまって昼から呑める『KLEIN BLUE』で献杯。夜は事務所の隣の『明治屋2nd』で常連さんの古稀のお祝いに合流。
●11月14日
車関係の企画で女性の車に関する意識調査のため、企画会社のSM氏が手配した20代から50代までの女性5名とヒアリングの夕食会を田町のスペイン料理『モンリコ』で開催。20代の若い女性たちの車事情をふむふむと聞いていたが、いつしか50代の女性たちと昔の思い出話でもりあがってしまい、20代の女性たちはポカン顔。いたく反省の巻だったが楽しい夜ではあった。
●11月16日
秋の健診で要精密検査。しかも胸部、胃部両方で所見があったので前週からお茶の水の杏雲堂病院に通う羽目に。この日胃部、胸部とも内視鏡、CTのけっかが 特に問題はないでしょうとのことでまずはホッとするが、胃のほうではピロリ菌の除菌をするための薬を処方される。1週間の禁酒を言い渡される。
●11月19日
千葉ローカルのタブロイド紙の取材。柏の葉運動場で高校ラグビーの千葉予選決勝戦にカメラマンのKG氏と出かける。強豪流経大柏が圧勝で22年連続の花園出場。東京に戻った後、KG氏とともに四谷の中華『こうや』で食事。
●11月20日
前日に引き続き、高校サッカーの千葉予選決勝戦の取材のため蘇我のフクダ電子アリーナへ。全国トップクラスの市立船橋の試合と会って、Jリーグのジェフ戦を上回る大観衆!流経大柏とのインターハイ決勝の再現で白熱した試合は市船が2-1で制する。流経も実力は全国レベルなので1枠だけはもったいない気がするが。KGカメラマンと近くの巨大ショッピングモール内の『石焼炒飯店アリオ蘇我店』で食事。
●11月22日
昨年急逝されたK社時代の先輩SM氏の「偲ぶ会」の打ち合わせで飯田橋へ。KM社のKB社長とSM氏と打ち合わせ終了後食事に誘われ飯田橋の居酒屋『北町商店』へ。禁酒期間中なのでジンジャーエールでお付き合い。
●11月23日
秩父宮ラグビー場にて早慶戦観戦。観戦後有楽町まで出て交通会館3階の喫茶店『ジュン』で軽く食事。この日の薬の服用が最後で、やっと禁酒が解けることに。
●11月24日
禁酒明けとなったが、1週間の薬の服用が終わったとたん全身に薬疹がでてしまい。お酒の解禁どころではなくなる。さっそく会社の近所の皮膚科で診てもらい、ステロイド軟膏を処方してもらう。やれやれだ。
●11月30日
1982年創刊のTT誌の歴史を調査中のため、創刊時にお世話になったDN印刷IT氏をインタビュー。リタイアしたIT氏の地元調布の居酒屋『くいもの屋わん』でK社のOT氏、IW氏、元K社のOK氏とともに当時のエピソードを聞く。編集の外からの証言は知らなかったことも多くなかなか興味深かった。まとめるのが大変そうである。
2016年11月17日木曜日
週間呑みアルキスト10.1~10.31
●10月2日
隣の立ち飲み『明治屋2nd』のお客さんたち有志で千葉県流山まで鰻を食べに遠征。朝一のバリウム検診をすませ、出すものも出し、秋葉原のつくばエキスプレス駅に集結。目指すは知る人ぞ知る『江戸屋』。肝焼き、白焼きで日本酒(月桂冠!)を生でちびちびやりながら待つこと20~30分。デカい、安い、粗削りなうな丼がどどーんと供され大満足。遠くまで来た甲斐ありの日曜日の午後であったが、夕方帰宅後も動けないほどの満腹感。
●10月4日
熊本からFacebookでつながった高校時代の友人が上京して事務所に訪ねてきてくれ、ほぼ40数年ぶりの再会が実現、神保町の割烹『花乃舎』にて再会を祝して乾杯。懐かしくも恥ずかしい高校時代の思い出話でしばし若き日々の記憶に浸る。以前勤めていたK社の社史の仕事で夕方からは20代から30代の時代をともに過ごしたTT誌編集部の先輩NM氏を招き、当時我々が知らなかった秘話をはじめむかし話を聞く。なんともノスタルジックな日であった。その後、同席した当時のメンバーOT氏、IW氏、OK氏らと場所を移して近所の肉バル『O’s』で延長戦。
●10月5日
社史の取材第2弾で、TT誌創刊時の編集長だったIK氏と会うために、昨夜のメンバーとともに東戸塚の駅と隣接するショッピングビル内のとんかつ屋『かつくら』へ出向く。IK氏は80歳を過ぎてなお元気。記憶はちょっと混同することもあるが、それでも興味深い話を聞けた。大好きだった酒も」もうあまり飲めなくなった」とこぼしながらも楽しそうに焼酎を舐める。いつまでもお元気で。
●10月7日
デザイン事務所MM社のOG社長とK社MN氏、IW氏と会食。四谷荒木町のスペインバル『carino』にて赤ワインをがぶ飲み。久々にすっかり酔っぱらってしまい、終電にて帰宅。OG社長一行はさらにTAXIで夜の巷に消えていった。もう昔みたいに最後まで付き合うには体力も財力も持ちましぇ~ん。
●10月11日
事務所にてW杯予選のオーストラリアとのaway戦をビール片手にTV観戦。ブンデスリーガでも活躍中の原口が躍動。素晴らしい先制ゴールで絶叫するも、自ら相手に与えたPKで痛み分けに。勝ち点は伸ばせず相変わらず予選突破の厳しさは変わらないままだ。
●10月13日
お台場のTV局で企画会議に参加後、ライターのTM嬢と帰社途中の新宿で食事。ミロード内のロシア料理『マトリョーシカ』にてピロシキを頬張りながらロシアビールを試す。美味し。
●10月14日
市ヶ谷のK社にて社史の取材。TT誌の創刊メンバーのFD氏、TN氏、TH氏、KB氏らの先輩諸兄に集まってもらい座談会。終了後、ビルの1Fに入っている居酒屋『ニュー浅草』で再開を祝し乾杯。ここでも30年前の若き日々の思い出話がつきない。当時は苦しかったことも多かったが今となっては話をすればするほど笑いが巻き起こる。楽しいひと時。
●10月18日
赤坂の代理店にて打ち合わせ後、編集をお願いしているOK氏と、別件で近所で打ち合わせをしていた企画会社のSY氏、ライターNG氏と合流。まだ陽は高かったがオープンしていた一ツ木通りの
『ビストロ&ワイン デリカージュ』へ。かつて赤坂TBS局社内でラジオの仕事をしていたことがあったが、その時代と様変わりした街の風景に驚く。
●10月23日
この時期恒例となった若き知人のサックス吹きのKG君のライブで新宿三丁目の『Pit Inn』へ。定番のスタンダード、KG君のオリジナル曲を満喫する。演奏終了後は近所の『隨園別館』にて会食。ここの名物料理「合菜代帽」「水餃子」は健在。変わらぬ味に舌鼓を打つ。
●10月23日
バリウムを飲んだ後にウナギを食べたのがたたったのか、胃がん検診に要再検査のお達しあり。
内視鏡検査の予約を取る。欝々としながら前日から始まった東京国際映画祭で六本木へ。
●10月29日
早朝から千葉の旭市ちかくの東総運動場に全国高校駅伝千葉予選の取材。もう自分の孫のような選手たちが青春をかけた力走に心洗われる。
●10月30日
かつての編集部の後輩で早世したKJ氏の3回忌の墓参で用賀へ。同行のWS氏、SM嬢、TM嬢、NM嬢と用賀駅ビルの蕎麦屋『そじ坊』で献杯。
2016年11月3日木曜日
東京国際映画祭 終わりよければ…
第29回を迎えた今年の東京国際映画祭(TIFF)。今年はのっけからチケット販売のシステムトラブルという「事件」があって、一時はモチベーションが大きく下がってしまったが、それでも6作品ほど観ることが出来た。
1本目は台湾映画『ゴッドスピード』(原題・一路順風 鍾孟宏監督 許冠文、納豆主演)。麻薬取引の運び屋をやっている冴えない若者が、ブツの引き渡しでタクシーを使って台湾の南部の田舎まで出かけることに。何をやっても中途半端なチンピラ青年(ナードウ)と、タクシー(強引に乗せられた)の風采の上がらない運転手(許冠文)との奇妙なドライブが始まる。ダメダメな二人のはずまない会話がなんともいえずに可笑しい一方で、麻薬取引現場の黒道連中の裏切り、殺戮といったハードな場面が同時に進行する。一路順風とはいかぬアクシデントの発生で二人も思わぬ危機に巻き込まれてしまうのだが。
鍾孟宏監督作品はTIFF3回目の出品。前回の『失魂』で、香港のカンフー映画のスターだった王羽(ジミー・ウォング)を起用したのと同様、今回はやはり香港のコメディ映画のスター許冠文(マイケル・ホイ)を起用。香港映画へのリスペクトだけでなく、まったく彼らの土俵外の役どころで、演技者としての実力を引き出すその演出ぶりは見事。また、ロケーション含め独特の世界観の映像表現は今回もいかんなく発揮されている。今後も注目していきたい監督である。
2本目は香港映画『メコン大作戦』(原題・湄公河行動)。TIFFでは人気の高いアクション映画の巨匠林超賢(ダンテ・ラム)監督の作品。主演の台湾人俳優彭于晏(エディ・ポン)とは3年連続のタッグだ。今回はアジア五カ国の麻薬特別捜査チームが、メコン川流域に根を張るゴールデントライアングルの麻薬王と対決する。まあ、ストーリー展開はともかく、ダンテ作品の魅力は何と言っても大仕掛けのアクションに次ぐアクション。カーチェイス、ヘリの銃撃戦、爆破シーン、水上のモーターボートチェイスと手に汗握る展開が目白押し。映画の醍醐味ここにありと今年も楽しませてもらった。
3本目は台湾のドキュメンタリー映画『四十年』 (侯季然監督)。1970年代、日本同様台湾でも学生を中心にフォークソング(民歌)がブームになるが、違うのは彼らの当時置かれていた政治環境。米国をはじめ同盟国の中共との国交回復に伴う国連脱退といった背景の中、戒厳令下の省籍矛盾を抱え、先住民族、客家とルーツを異にする国民の民族的なアイデンテティの模索、というような彼らが内包する社会的な問題を表現することが主眼だった。当時、彼らを積極的にラジオで紹介し続け“台湾フォークの母”ともいうべき(日本でいえば落合恵子的な)陶曉清のプロデュースのもと、四十年の歳月を経過した彼らが再集結したライブの模様を中心に、台湾現代史を音楽から切り取っていく。
いままで、不覚にも彼らの楽曲を知らなかったが、次回是非とも訪台の際にはCDを買い求めたいと思う。
4本目はこうの史代原作のアニメ映画『この世界の片隅に』(片淵須直監督)のワールドプレミア。クラウドファンディングで製作され、声優がのんこと能年玲奈ということでかねてから注目されていた作品でもある。もちろんこうの史代の作品自体のクォリティはいうまでもなく素晴らしいので、それが動画になってどれだけ原作の持つ世界を再現されているかが気になっていたのだが、片淵監督の手腕で原作に更に息を吹き込んだような気がした。主人公と遊郭の女性とのからみがあっさりと飛ばされていたことにはちょっと残念だったが、おおむね原作にも忠実で十分満足できる出来だった。改憲勢力が声高に国防を叫ぶきな臭さが漂う昨今、こういう作品が是非とも多くの若い世代に見てもらいたいと願うばかりだ。
5本目は香港映画『シェッド・スキン・パパ』(原題・脱皮爸爸 監督司徒慧焯)。岸田賞を受賞した演出家佃典彦の戯曲が原案。呉鎮宇(フランシス・ン)、古天楽(ルイス・クー)のダブル主演。認知症の父親が脱皮しながら若返っていくというシュールな親子劇。スラップスティック的でいささかついていくのが大変だったが、それはそれでシニカル且つブラックなウイット満載で観る者を飽きさせない。芸達者のルイス・クーの熱演ぶりは凄い。
最後の作品となったのは1957年公開のハリウッド作品『黒い牡牛』(アーヴィング・ラッパー監督)。
当時吹き荒れた赤狩りの迫害にあった脚本家ダルトン・トランボがロバート・リッチの名で執筆し、見事オスカー原案賞を受賞したことでも有名な作品だ。孤高の映画評論家故小川徹の本でこの作品を知り機に成りながらもようやく観ることが出来た。メキシコの牧場を舞台に少年と子牛の心の交流を描いたものだが、名カメラマンジャック・カーディフの手に寄る闘牛シーンの撮影がすごい迫力。赤狩りへの反骨心を盛り込んだ、トランボの足跡をたどるためにも必見の名作ではないだろうか。50年代のシネマスコープ作品をTOHOシネマズ六本木の巨大なスクリーン7で観られる醍醐味も映画祭の魅力でもある。
1本目は台湾映画『ゴッドスピード』(原題・一路順風 鍾孟宏監督 許冠文、納豆主演)。麻薬取引の運び屋をやっている冴えない若者が、ブツの引き渡しでタクシーを使って台湾の南部の田舎まで出かけることに。何をやっても中途半端なチンピラ青年(ナードウ)と、タクシー(強引に乗せられた)の風采の上がらない運転手(許冠文)との奇妙なドライブが始まる。ダメダメな二人のはずまない会話がなんともいえずに可笑しい一方で、麻薬取引現場の黒道連中の裏切り、殺戮といったハードな場面が同時に進行する。一路順風とはいかぬアクシデントの発生で二人も思わぬ危機に巻き込まれてしまうのだが。
鍾孟宏監督作品はTIFF3回目の出品。前回の『失魂』で、香港のカンフー映画のスターだった王羽(ジミー・ウォング)を起用したのと同様、今回はやはり香港のコメディ映画のスター許冠文(マイケル・ホイ)を起用。香港映画へのリスペクトだけでなく、まったく彼らの土俵外の役どころで、演技者としての実力を引き出すその演出ぶりは見事。また、ロケーション含め独特の世界観の映像表現は今回もいかんなく発揮されている。今後も注目していきたい監督である。
2本目は香港映画『メコン大作戦』(原題・湄公河行動)。TIFFでは人気の高いアクション映画の巨匠林超賢(ダンテ・ラム)監督の作品。主演の台湾人俳優彭于晏(エディ・ポン)とは3年連続のタッグだ。今回はアジア五カ国の麻薬特別捜査チームが、メコン川流域に根を張るゴールデントライアングルの麻薬王と対決する。まあ、ストーリー展開はともかく、ダンテ作品の魅力は何と言っても大仕掛けのアクションに次ぐアクション。カーチェイス、ヘリの銃撃戦、爆破シーン、水上のモーターボートチェイスと手に汗握る展開が目白押し。映画の醍醐味ここにありと今年も楽しませてもらった。
3本目は台湾のドキュメンタリー映画『四十年』 (侯季然監督)。1970年代、日本同様台湾でも学生を中心にフォークソング(民歌)がブームになるが、違うのは彼らの当時置かれていた政治環境。米国をはじめ同盟国の中共との国交回復に伴う国連脱退といった背景の中、戒厳令下の省籍矛盾を抱え、先住民族、客家とルーツを異にする国民の民族的なアイデンテティの模索、というような彼らが内包する社会的な問題を表現することが主眼だった。当時、彼らを積極的にラジオで紹介し続け“台湾フォークの母”ともいうべき(日本でいえば落合恵子的な)陶曉清のプロデュースのもと、四十年の歳月を経過した彼らが再集結したライブの模様を中心に、台湾現代史を音楽から切り取っていく。
いままで、不覚にも彼らの楽曲を知らなかったが、次回是非とも訪台の際にはCDを買い求めたいと思う。
4本目はこうの史代原作のアニメ映画『この世界の片隅に』(片淵須直監督)のワールドプレミア。クラウドファンディングで製作され、声優がのんこと能年玲奈ということでかねてから注目されていた作品でもある。もちろんこうの史代の作品自体のクォリティはいうまでもなく素晴らしいので、それが動画になってどれだけ原作の持つ世界を再現されているかが気になっていたのだが、片淵監督の手腕で原作に更に息を吹き込んだような気がした。主人公と遊郭の女性とのからみがあっさりと飛ばされていたことにはちょっと残念だったが、おおむね原作にも忠実で十分満足できる出来だった。改憲勢力が声高に国防を叫ぶきな臭さが漂う昨今、こういう作品が是非とも多くの若い世代に見てもらいたいと願うばかりだ。
5本目は香港映画『シェッド・スキン・パパ』(原題・脱皮爸爸 監督司徒慧焯)。岸田賞を受賞した演出家佃典彦の戯曲が原案。呉鎮宇(フランシス・ン)、古天楽(ルイス・クー)のダブル主演。認知症の父親が脱皮しながら若返っていくというシュールな親子劇。スラップスティック的でいささかついていくのが大変だったが、それはそれでシニカル且つブラックなウイット満載で観る者を飽きさせない。芸達者のルイス・クーの熱演ぶりは凄い。
最後の作品となったのは1957年公開のハリウッド作品『黒い牡牛』(アーヴィング・ラッパー監督)。
当時吹き荒れた赤狩りの迫害にあった脚本家ダルトン・トランボがロバート・リッチの名で執筆し、見事オスカー原案賞を受賞したことでも有名な作品だ。孤高の映画評論家故小川徹の本でこの作品を知り機に成りながらもようやく観ることが出来た。メキシコの牧場を舞台に少年と子牛の心の交流を描いたものだが、名カメラマンジャック・カーディフの手に寄る闘牛シーンの撮影がすごい迫力。赤狩りへの反骨心を盛り込んだ、トランボの足跡をたどるためにも必見の名作ではないだろうか。50年代のシネマスコープ作品をTOHOシネマズ六本木の巨大なスクリーン7で観られる醍醐味も映画祭の魅力でもある。
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