2010年4月8日木曜日

日本はアウトサイダーであるという現実

南アフリカ本大会まであと2カ月余り。昨夜の0-3の惨敗は本当に目も当てられなかった。
チームの核となる俊輔も遠藤も絶不調、センターバックの第3の柱も見つけられず、頼りの中澤も正直スピードの衰えが隠せなくなった。攻撃陣もドフリーになっても相変わらず点が決めきれない。このままでは本大会も同じ結末になることが目に見えるような敗戦だった。

これに如何に海外組が加わろうとチーム力やスキルが凄く良くなるというわけでもないだろう。岡田監督のかたくなにこだわっていたコンセプトワークも昨夜の報道を見る限り相当揺らいでいるようなコメントも見受けられる。

まあ、ただね、これが世界との差といえば差なんだよな。なんだかここ何大会かすんなりワールドカップに出場したばっかりに(といっても4大会続けば16年たっているわけで、若いファンなんかは日本がいないワールドカップを見ていないという勘定になるわけだが)さも日本が強いと錯覚しているのではないだろうか?
実際ホームアドバンテージがあった自国開催でわずか2勝しただけという事実を思い起こす必要もある。
今回のセルビアが欧州組不在のため2軍、3軍という表現をしているメディアも多いが、レッドスターやパルチザンみたいな名門クラブでトップを張っている連中が、昨日の代表より個の実力でも劣るわけがない。と思えばゆるいJリーグで温室に使っている「国内組」が力負けしてもやむを得ないのも道理である。
本大会の三十二カ国のなかでも日本は下から数えたほうがいいぐらいの実力だし、大会のアウトサイダーだといっても言い過ぎではない。
岡田が目標として掲げた4強は、政党が掲げるマニフェストではなくスローガンと思ったほうがいい。

ここはむしろ冷水をかけられ目を覚ます良い機会ぐらいのポジティブ思考がむしろ必要かもしれない。
一番いけないのは、ここで妙な危機意識にとらわれ打ちのめされてしまうことである。岡田もこの敗戦によって、あるいは続く韓国戦、イングランド戦で結果が出なければさらにバッシングの嵐にさらされるだろうが、確かに彼のベンチワークには疑問の余地はあるものの要は本大会でどう結果を出すかである。
悲観論者はこれで日本のサッカーすべてが衰退するような論調だが、サッカー自体がなくなるわけではない
日本が世界基準の中でどういう位置にあるのか今一度認識する必要があるだろう。

我々はまだ何も失ったわけでもないし、またなにも獲得したわけでもない。

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