クラブワールドカップファイナルは結局<順当に>マンチェスターユナイテッドが1-0で南米代表のリガ・デ・キトを下した。
序盤から圧倒的に早いパス回しで試合の主導権を握ったマンUだったが、リガ・デ・キトのDF陣の“堅さ”とGKセバジョスの攻守もあってなかなか決定機をモノにできない。キト側もMFのアルゼンチン人プレイヤー、マンソがゲームをつくりカウンターを狙うもののいかんせん守備に費やす時間が長すぎる。なんとか0-0で折り返したが、後半に入ってすぐビディッチがもつれ合った後相手をひじで打ち一発退場になり、ゲームの流れが急に変わってしまう。マンソを起点にキトも攻勢に転じなんどか決定機を演出するが、これまたガンバ戦に3失点したGKのファンデルサールがファインセーブを連発しゴールを許さない。試合はなかなか見ごたえのある好ゲームへとなった。
しかし後半24分、ワントップに入っていたCロナウドがボールをキープし相手DFを二人ひきつけて左から走りこんだルーニーへ渡し、ルーニーは落ち着いてゴール右隅に狙い済ましたシュートを決め均衡を破った。まさに千両役者同士が演出した見事な得点だった。これを見るだけでも高い入場料を払ったかいがあったというものだ。
結局終わってみればマンUが手こずりはしたが順当に貫録勝ちしたということだろう。大陸別の代表戦というものの大陸に跨る多国籍スター軍団ゆえ勝つのが当たり前と言われればそれまでだが、南米代表も元々この大会にかけるモチベーションはより高いものがあるので、今回も根性は見せてくれたように思う。
特筆すべきは3位決定戦でメキシコのパチューカを破ったガンバ大阪の健闘ぶりだ。
おたがいすばやいパス回しの攻撃的なチームでガチで面白い試合を見せてくれた。日本の単独チームで世界の強豪相手にここまでやれるということを実証してくれたことに感慨深いものがあった。
さて来年から2年間、この大会はUAEへと会場を移すことになるのだが、3年後に再び日本に戻ってきたときトヨタがスポンサーをこのまま続けることが出来るのか、そんな事態になっていないことを願うばかりなのだが。