2008年8月18日月曜日
気が晴れなきゃ太鼓を叩け
友人の訃報もあって気が晴れぬ中、ご招待いただいたこともあり天王洲の銀河劇場に『ドラムストラック』の公演を観に行った。
『ドラムストラック』は1997年南アフリカのヨハネスブルグで初演、幕を開けるやいなや大ブレイクし世界ツアーでオーストラリアやアジア各国を回った後、2005年にNY進出。オフブロードウェイで18ヶ月のロングランを記録する成功を収めた。
この舞台の特徴は観客席すべてにアフリカの打楽器ジェンベが置いてあり、舞台上で繰り広げられるアフリカンビートの歌やダンスにあわせて、観客が太鼓を叩くという参加型のパフォーマンスであること。今までブッシュ大統領、ネルソン・マンデラ元南ア大統領、エリザベス女王をはじめニコール・キッドマン、ウィル・スミス、エルトン・ジョンと多くのVIPたちも観客席でともに太鼓を叩いたそうである。
夏休みということで親子連れも多かったが、年齢や性別関係なく、また人種や言語も関係なくリズムに合わせて太鼓を叩くうちに心がつながってくるのは本当に楽しい。アフリカの未開の部族の中には太鼓によって意思疎通を図る種族もいたように聞いたことがある。元々太鼓の音はコミュニケーションの伝達手段としての役割も果たしていたのだろう。
舞台自体は特にストーリー性があるわけではないが、舞台上の演技者の音頭につられていくうちに会場中のリズムはひとつになった時はちょっとした感動でもある。
アフリカの灼熱の大地を思わせるリズムの中に身をおきながら、頭を空っぽにして太鼓を叩き、軽い疲労感とともに舞台を見終わった後、心地よい爽快感に包まれた。
個人的にブルーな気分にいかばかりかの心の薬になったようだ。
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