2011年10月24日月曜日
映画祭2作品目
東京国際映画祭2本目は、台湾の若手人気作家・九把刀の自伝的小説の映画化『あの頃、君を追いかけた』(原題=那些年,我們一起追的女孩)。この人は台湾の若い世代でマルチな才能を発揮している人だそうで自らメガホンをとった初監督作品でもある。台湾中部の地方都市・彰花の高校を舞台に、クラスのマドンナ的な女生徒をアタックする悪ガキ仲間5人組の青春ストーリー。まあ、初監督だからなのか最近の若手作家の作品の特徴なのだろうか、あまりにも他愛ない話で、青春時代特有の悩みやバックグラウンドになっている社会への同時代感や批評眼も無く、なんだか某局の学園ドラマ「イケメンパラダイス」でも見ている感じ。ただし個人的には描かれている時代が自分が駐在していた頃とダブるのでそれなりの楽しみ方はできたし、マドンナ役の陳妍希(ミシェル・チェン)は好きなタイプだったが…。
しかし台湾も平和で繁栄を極めた時代だからと言われればそれまでだが、それでも当時は李登輝の二国論で両岸関係が緊張したり、民進党が初めて政権をとったり、プロ野球は八百長で汚染されたり、それなりに騒然としていた気がする。まさかわれわれが日本から持ち込んだ「台北ウォ―カ―」がそういうノーテンキな青年たちを醸成してしまったのではないかと、ちょっと心配になってしまった。
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