2009年10月11日日曜日

フェノメノ誕生?


秋晴れの連休初日、体育の日は絶好のサッカー日和だった。
この日の日本代表3連戦の2本目はスコットランド代表戦。FIFAランク30位、ワールドカップ本大会出場はかなり難しくなったが欧州の強豪、相手にとって不足はない。と、おもいきや直前になって負傷者続出ということで若手主体のメンバーとなってしまい、あきらかに1軍半の相手である。
日本代表もこのメンバーを見ての起用なのだろう、トップにリーグで好調の前田。トップ下に本田、石川の話題の新戦力を配し、最終ラインにも初キャップの岩政。ゲームメーカーに中村憲剛を置くフレッシュな布陣となった。そして交代出場でセリエAカターニャで3得点の森本貴幸登場予定とあって、ベストとは程遠いスコットランド相手とはいえ横浜国際は久々6万1千の大観衆を集めた。

試合は引き気味のスコットランドを相手にレジスタ的な稲本を起点に憲剛からのショート、ロングを使い分ける展開で石川がトップ下から再三裏へ飛び出す。プレスも相手を上回りボールを支配する。
石川は持ち味のスピードを存分に発揮して何度もチャンスに絡んでくる。久々の代表選出でここで頑張らなければ次が来ないという意識もあったのだろう気迫のこもった好プレーで存在感を十分示した。
0-0のまま後半に入って、10分にいよいよ話題の森本登場でスタジアムがどよめく。さすがにはいってしばらくは周囲と合わない感じだったが、徐々に本領発揮、ゴール前へのポジションの取り方とか非凡な動きを見せ始める。20分に松井が投入されてからチームは明らかに単調だった攻撃にアクセントがつき始め、いい感じでゴールに肉薄できるようになった。そして1点目が内田に代わった駒野の正確なフィードに戻りながらの相手DFがオウンゴール、彼がさわらなければその先には森本が鋭くつめていたので代表初ゴールとなっっていたところだった。終了間際の2点目も森本の振り向きざまの反応にボールがこぼれ本田が落ち着いて流し込んだ得点だった。
この日の本田は以前のような荒削りさは影を潜め、またシュートコースを作ろうとする強引なボールキープが裏目に出て精彩を欠いてしまったが、きっちりと決めるところはさすがオランダで結果を出しているだけのことはある。

石川といい森本といい、彼らの持っている高い能力を6万観衆に十分に見せ付けたし、岡田監督も新たなカードを手に入れたといってよいだろう。いささか物足りない相手ではあったがつめかけたファンには見せ場も多かったし満足したのではないだろうか、また代表にとっても色々収穫があった試合だったと思う。
次のトーゴ戦。代表初ゴールはお預けとなった森本が結果を出せるのか、ロナウド2世とイタリア現地でも呼び声が高い21歳の若きストライカーが、真のフェノメノ(怪物)と化ければ岡田の唱えるワールドカップ本大会の上位進出も、あながち夢物語ではなくなる。

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