2026年6月8日月曜日

今井義典さんとの時間


 5月28日に拡張型心筋症で今井義典さんが81歳の生涯を終えられた。今井さんはNHKの解説委員、副会長を勤められた人で放送業界では高名な方だ。今から37、8年前のことになるが、衛星放送の専門雑誌の編集をしていた頃、米国特派員でBSのキャスターを担当されていた今井さんに、同じく国際派キャスターの平野次郎さんと連載対談をお願いしていたことがある。木村太郎さんや平野さんに比べるとちょっと地味な感じもあったのだが、世界情勢を分かり易く紐解いていただくのにうってつけの方であった。その後、総合放送の看板番組『おはよう日本』のメインキャスターで全国的に知名度が上がって、その後の活躍は知る通りだが、私が頻繁にお会いしていた頃はまだ40代の働き盛りで、お人柄も親しみやすくユーモアたっぷりにいろいろな世界のお話をしていただいた。BSを降りられて再びニューヨークに赴任された後も、キャスターズボイスというコラムをアメリカから寄稿していただいていた。私が衛星放送雑誌と同時にアメリカの映画雑誌の日本版を立ち上げた時、ニューヨーク出張の機会に現地でお忙しい中快く時間を取っていただき、今井さんの行きつけのリトルイタリーのレストランでごちそうになった時のことはことは今も忘れがたい思い出である。あのとき颯爽とマンハッタンの街角を歩かれる姿が何とも格好良かった。その後お会いする機会も無くなっていたのだが、副会長になられた際は出世されたなあと感慨もひとしおであった。なにかと批判もされる経営側の要職ではあるが、ジャーナリストとしていつも公平な視点は貫かれていたように思う。89年のニューヨーク、本当に楽しい時間でした。いろいろとお世話になりました。心からのご冥福をお祈りいたします。


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