週末、ブロードウェイミュージカル『ジャージー・ボーイズ』の最終公演を渋谷シアター・オ―ヴへ観に行って来た。
言うまでもなく、クリント・イーストウッド監督で映画化されて話題を呼んだ、フランキ―・ヴァリとフォー・シーズンズの実話をベースにしたストーリー。ニュージャージーのイタリア移民出身の彼らが、身を起こし、音楽で成功をつかむ中で、それぞれが味わう挫折を描いたものだ。
この日のシアターオ―ヴは落日ということもあって全席満員だったが、ミュージカルにしては年配者が多いこと(自分も含めて)、男性率が高いのでちょっと驚いた。
扱うテーマもなのだが、劇自体がヒット曲全33曲がナマで楽しめるとあって、通常のミュージカルというよりはライブコンサートのノリで楽しめるということもあったからだろう。これならばタモリの様な会話の途中で歌が入る不自然さを嫌うアンチミュージカル派も納得するに違いない。
映画同様、舞台の方も60年代のアメリカのノスタルジックなムードがぷんぷんにおうステージングで独特の高音が冴えわたるヴァリのボーカルが再現され 、3時間ちょっとの上演時間のあいだじゅう胸がいっぱいで、涙が出たり曲とともに身体が動いたりと、本当に満喫することが出来た。
そういえば、 大学生の頃だったかに観た『ワンダラ―ズ』(ケン・ウォール主演)と言うオールディーズ映画でフォー・シーズンズの曲が時代を象徴させるのに効果的に使われていたのを思い出す。アメリカ人はなおさらだろうが、あの繁栄とベトナム戦争を予兆させる底抜けに明るく切ない時代を思い起こさせるには、フォーシーズンズはあまりにもハマりすぎる。
スタイリッシュで、懐かしく、そして切ない。 最高の時間――。
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